サクラノアメ

1/12
前へ
/12ページ
次へ

サクラノアメ

「ねぇ…明日、サクラを見に行こうよ」 私は言った。 「ああ。いいぜ。」 頷く彼。 彼は強く、私の手を握る。 ……ベッドに横たわり、右腕に点滴を打たれ、心音計を付け、ガリガリに痩せた弱々しい女の姿があった。 そう………私は右胸にガンを発症し、手術をしたが手遅れで余命2時間という残酷なことになっていた。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加