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その日の夜…
配給された
小さなおにぎり(一人2つ)と
少しの味噌汁でお腹を満たし
家族三人で車に泊まった…
ラジオをかけても流れるのは
行方不明の方々の名前…
安否を確かめるための
呼び掛け…
余震の震度の大きさ…
原発の情報…
今まで聞いたことが無いような
内容をたくさん放送してた…
聞きたくなぃ……
みたくない………
思いだしたくない……
今(現実)におきてる
すべてのことみんな………
だけど逃げられない………
車に泊まったとしても
残り少ないガソリンを
少しでも多く残すために
エンジンをきり…
家から持ってきた毛布や
銀色のシート
自分が身につけていた
上着をかけ暖をとり
体を小さく丸めながら
眠りについた…
寝ていても度々おこる
余震や寒さで目が覚めたり
足が痛くて寝れない…
ただ………
眠っているときは
本当に幸せ………
なにも聞こえないし
みえない……
今(現実)のすべてを
嘘にできた………
(嘘でしょ………?)
頭の中でつぶやいた………
今(現実)におきたこと全部を
否定して嘘にしたくて………。。
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