告白

6/8
前へ
/35ページ
次へ
「あら…どうしたの?」 俺と凉也は顔を見合わせ苦笑した。 「何か手伝うことある、静香さん?」 「俺も、手伝うことある?」 殆ど夕飯の準備は整っていた為、正直な話二人も要らないだろうなぁと思う。 山田家の夕飯はカレーとサラダとみそ汁だ。 因みに、ここん家のカレーは絶品。野菜がゴロゴロと入っていて食べごたえがある。 「そうね…凉也はお皿並べて頂戴。透は…みそ汁並べて頂戴」 「「はい」」 「ねぇ…?」 静香さんは底の深い皿にサラダを盛り付けながら、俺達に問い掛けた。 「さっき…叫び声聞こえたんだけど、大丈夫?」 「大丈夫、大丈夫!!なっ、凉也?」 「うん!!誠二兄さんが帰ってきて、嬉しくてちょっと…兄さん達はしゃいじゃって…ね?」 ちょっとじゃない。断末魔が響いたぜ。響きだけで悪夢がよみがえりそうだ。 「あぁ…そうだ」 「あら、そうなの?何時も会ってるのに変な子達ね」 「「……」」 俺は、静香さんからみそ汁を手渡されたからテーブルに置いた。 おっ、豆腐とワカメだ。 「凉也、お兄さん達呼んできて」 「…わかった」 チラッと凉也は俺を見たので、俺は首を振った。 しょんぼりと凉也はダイニングを後にした。 悪い、俺は助けられない。…素手で怪獣と闘えるわけがない。 例え、誠二さんに鍛えられた(?)俺達出さえ束になったとしても秒殺だろう。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加