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「あら…どうしたの?」
俺と凉也は顔を見合わせ苦笑した。
「何か手伝うことある、静香さん?」
「俺も、手伝うことある?」
殆ど夕飯の準備は整っていた為、正直な話二人も要らないだろうなぁと思う。
山田家の夕飯はカレーとサラダとみそ汁だ。
因みに、ここん家のカレーは絶品。野菜がゴロゴロと入っていて食べごたえがある。
「そうね…凉也はお皿並べて頂戴。透は…みそ汁並べて頂戴」
「「はい」」
「ねぇ…?」
静香さんは底の深い皿にサラダを盛り付けながら、俺達に問い掛けた。
「さっき…叫び声聞こえたんだけど、大丈夫?」
「大丈夫、大丈夫!!なっ、凉也?」
「うん!!誠二兄さんが帰ってきて、嬉しくてちょっと…兄さん達はしゃいじゃって…ね?」
ちょっとじゃない。断末魔が響いたぜ。響きだけで悪夢がよみがえりそうだ。
「あぁ…そうだ」
「あら、そうなの?何時も会ってるのに変な子達ね」
「「……」」
俺は、静香さんからみそ汁を手渡されたからテーブルに置いた。
おっ、豆腐とワカメだ。
「凉也、お兄さん達呼んできて」
「…わかった」
チラッと凉也は俺を見たので、俺は首を振った。
しょんぼりと凉也はダイニングを後にした。
悪い、俺は助けられない。…素手で怪獣と闘えるわけがない。
例え、誠二さんに鍛えられた(?)俺達出さえ束になったとしても秒殺だろう。
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