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「ナイラ」
「こっちがどんだけ心配したか、あんた達わかってるの!?」
オレンジ色のツインテールを揺らしながら、ナイラはクリッとした黄緑色の瞳を怒りの色に染めている。
「な、さっきから謝ってるじゃねーかよ!」
「いーや! 絶対気持ち籠ってない! わかるもん!」
「ナイラ、もうやめなさい」
ナイラの言葉を遮るように、キッチンからティーポットと人数分のカップを持ってきたのは、ナイラの姉リーザであった。
「だけど、お姉……」
「二人だってワザといなくなったわけではないのよ? それにお客さんの目の前で、はしたない」
そう言われ、憮然としたナイラはふと入り口に目線を移す。
扉付近には、居心地が悪そうに立ち尽くす五人の姿が。
「……さっさと入れば?」
それを見たナイラは、ため息を溢し、ぶっきらぼうに五人に促す。
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