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「なら、私とナイラは席を外しますね」
「いや、君達も同席してくれないか?」
カップを配り終わったリーザは、ナイラを連れて子供達が遊ぶ隣の部屋に移動しようとした時、ベイオウルフが止めた。
「……君たちにも話さないといけない事があってな」
「……? は、はい」
言われるがまま、リーザとナイラは空いている席に腰を落とす。そしてベイオウルフは軽く深呼吸をした後、皆を見回した。
「さて……何から話せば良いか」
双眸を伏せながら、ベイオウルフは物思いに耽る。そんな表情を見ながら、沈黙を切り裂き口を開いたのはクリマであった。
「順を追って話していきましょう。まず、セツナが何故このルクス村を襲ったか」
「えっと……剣を奪いにきたんだっけ?」
シェイドは先ほどの会話を思いだし、ふと身震いする。
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