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「受け入れる“過去”……変です」
ふと謎めいた言葉を洩らすシェイド。ベイオウルフはその言葉の真意がわからず、眉間に皺を寄せながらシェイドを見る。
「過去は僕を形作っているんです。受け入れるとか受け入れないとか……変ですよ」
誰と誰が愛の育みをして、シェイドが芽生え、産まれてきた。その過去はどうやったって塗り替えられる物ではない。
「何が言いたい?」
「ただ、“知りたい”んです。僕の母さんと……父さんの事を」
『知る』。
そう。『知る』という事で、結果的には過去を受け入れる事になる。
「だから教えてください。僕の父さんの事を」
「……」
一筋の沈黙が流れる。そしてそれを断ち切るようにベイオウルフは足を動かし、ふとその場にしゃがみこむ。
「……来い。話をしてやる」
「はいっ!」
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