三話「暫しの別れ」

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「クリマーほんとうによかったんでしか?」  先程降りだした筈の小雨はすっかりと止み、雲の隙間から綺麗な青空が顔を覗かせている。  少し水気を含んだ草を踏みしめたクリマは、ソフィアの言葉に足を止め、顔を後ろに向ける。 「ん、何が?」 「シェイドのことでし」  躊躇なくソフィアの小さい口から零れたのは、シェイドの事。  先を急いでいるとはいえ、シェイドを置いてきた事にソフィアは納得いってない様子だった。 「ソフィアはシェイドも一緒がよかった?」 「あたりまえでし! だって……」 「?」  いきなりモジモジと体を揺らすソフィアに、クリマはきょとんとした顔で首を傾げる。何か理由があるようだ。 「だって……だって、たべさしてくれるっていったでし。おおきいハンバーグ」 「って、目的それかよ!」  横で聞いていたグローはたまらなくソフィアに容赦ないツッコミを入れた。
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