17.もっと、ずっと、君の近くに

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数日後、綾香ちゃんは一般病棟に移ることが出来るほどに回復した。 私はお花屋さんでピンクの小さな小さな花束を買ってバスに乗りこむ。 夏休みももう少ししか残っていない。 心残りは宿題じゃなくて、いや、宿題ももちろんやってないけどやっぱり……和希くんのこと。 夏空はこんなにも晴れ渡っているのに、どんより曇ったままの心。 病室のドアをノックする前にひと呼吸。 よしっ!! いつもの私の笑顔になるように気合いを入れる。 トントン、と控えめにノックしてから病室へと足を踏み入れた。
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