プロローグ

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「世界には秩序が必要だ。」 石畳を歩く靴音が響く。 通路は暗く冷たい。 「この世界を守り、変えたいと私は思っている。」 男は一人語る。 少女が一人後ろからついてきている。 表情は薄暗くて見分けがつかない。 「そのために払う犠牲を、与える苦痛を皆は許さないだろう。 だが、信じてほしい。これがわたしの『やりたいこと』なのだ」 ぴたりと足音が止んだ。 少女が行く先の男を見上げる。 「私は、これから先、一人になるんだろうな…」 「・・・・・・・・・!」 少女が何かを反論した。 男は薄く笑った。 「さあ、あけよう。これから始まる物語を…!」
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