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「・・・!」
だが、そこまで。
オルガの視界からセツアが消えた。
「翔破斬!」
バアン!とけたたましい音がしてオルガが吹っ飛んだ。
飛び上がっていたセツアが着地する。
「ってぇ…それはなしだろ…」
反則だ、とばかりにセツアをにらむオルガ。
「悪い悪い。ついやっちまった。だけど、これで勝負はあった。晩飯直訴は無しっ!」
セツアはオルガに手を差し伸べる。
しぶしぶ彼が手をつかんで立ち上がったところで、訓練場の階段から誰かが上ってくる音がした。
「セツア!母さんから召集かかってたの覚えてる!?」
「あ、やべ、途中だった。」
上ってきたのはセツア達より年上の女性。
「セツアも忙しいな。」
「仕方ねーよ。じゃあ、また相手してくれ。…晩飯直訴は考えとくからな」
最後の直訴は小声だったがオルガは口角を上げた。
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