一日目

3/13
前へ
/56ページ
次へ
いつの間にか眠ってしまった…辺りは真っ暗だ。 麻奈「彰?彰?」 彰「なんだよ…」 麻奈に起こされて体を起こした。夜中2時… 彰「便所か?」 彰は冗談を言ったつもりだったがもろに麻奈のビンタをくらった。 麻奈「馬鹿…」 彰「…で?なに?」 麻奈「廊下でなにかが唸ってるの…」 唸ってる?こんな時間に?しぶしぶ部屋の扉の窓から外をみた。担任の姿がない… 彰「犬?」 その時突然叫び声が聞こえた。鍵をあけようとしたが開かない。外からしか開かない鍵だった。 聡「なんだ?今の」 生徒が次々に起きた。 彰「わからない…ただ…」 少し不気味だった。あの叫び声も不気味だったが何故この事態に係員も先生も…そして隣の部屋にいる他のクラスも何故騒がしくない… 聡「なにがどうなってるんだ?」 彰「畜生…外の様子がわからない」 麻奈「彰…ドアの下…」 麻奈の声が震えていた。下に目をやるとドアの隙間から何かが流れてきている。 サエ「水?」 クラス委員の江藤サエが呟いた。恐る恐る聡がさわってみる。 聡「…血だ!」 その場にいた全員が凍りついた。血…だれの? 彰「なんで血が!?」 その時廊下でなにかが光っている。目だ…狼がこちらをみている。 聡「あいつが…やったのか?」 狼は助走をつけ扉に体当たりをした。 彰「まさか他のクラスの奴らみんな食われちまったのか?」 麻奈「静かすぎる…それにもう扉がもたない!」 扉が破られた。狼がこちらをみている。口に既に息絶えた担任をくわえていた。恐怖のゲームが始まった。
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

696人が本棚に入れています
本棚に追加