3月11日

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すっかり日も暮れた頃やっと繋がった とりあえず無事を伝え電話を切った 公園の駐車場には俺と同じように自宅にいては不安に思った人達が車で避難して来たようだった しばらく座席に腰掛けていたが横になりたくなった 幸い俺の車はオデッセイ。2~3列目を倒せば横になれる 携帯と懐中電灯を手の届く場所に置き体を休める 時々車が揺れる 地震で揺れているのか風で揺れているのか区別がつかない 多分、地震だろう しばらく横になって目をつぶる 犬の鳴き声がする 駐車場に避難して来た人の犬だ いつもと違う場所だからか、地震で犬も驚いているのだろうか鳴き声は止まない さすがにイライラしてきた これでは眠れない 俺は車を移動することにした どこに行こうか考え家の近所のスーパーの駐車場に行くことにした 時間は夜の10時過ぎ 普段なら空の駐車場に20台くらいの車がいる 明かりの点いている車、エンジンがかかっている車、車から降りている人 やはりここも避難して来た人達がいた 車を止め再び横になる いつもと違う状況か不安なのか眠れない 11時過ぎ携帯が鳴った 母親からだ 母「大丈夫?」 俺「車で寝てるから大丈夫」 母「おっとうは?」 え?あんたと一緒にいるんじゃないのか? 俺「地震来てすぐ電話したら出たから大丈夫だよ。あんだ(母親)今どごにいんの?」 母「おっとうに何回かげでも(電話)出ないんだ…。私は今、牧山トンネルのどごにいだの。道路、水来て冠水して帰れないの!」 俺「トンネルのどごが。わがった。プレナのスケート場あっとごだな」 母「うん。知らない人の車に乗せでもらってんの」 俺「わがった。無事ならいい。おっとうも無事なはずだがら、携帯の充電もったいないがらあんまり電話使うな」 そう言い電話を切りました 母親から電話が来るまで母親のことはすっかり忘れていましたが、この時点の家族の無事は確認できました
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