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頭が真っ白になる。 あり得ないことが現実になってしまった。 文久三年…? 新撰組だって? 確かに皆一様に着物姿だし丁髷頭もいる。腰には刀をぶら下げているし、この部屋だって……幕末の日本、そのままじゃないか。 タイムスリップ 頭にはその7文字が浮かぶ。 何故?どうして? 自問自答を繰り返しては、体中の痛みに現実だと言うことを思い知らされる。 「おい。」 不意に、低い声で呼ばれたかと思うと急に胸倉を掴まれ、無理やり起こされた。 鋭い痛みに、脂汗が滲む。
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