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そのまま二人でなんとなく近所の公園に立ち寄った。
もしかしたら瑞希も寂しかったのかも。
「ねえ瑞希。呼び出されてたのに帰宅しちゃって良かったの?」
私はさっきから気になってることを聞いてみた。
呼び出し、といってももちろん教師からではない。女の子からの、だ。
さっきも言ったように瑞希は女顔だがスポーツ万能。そのギャップのおかげで先輩後輩同級生問わず、女の子からモテるみたい。
「いいんだよ。好きでもない奴から告られたって迷惑なだけ。聞くだけ無駄ってやつだ。」
「うわ最悪。やな男。いつか刺されて死ぬぞまじで。」
「自分がモテないからって僻むなブス。」
「乙女に向かって言ってはいけないことをさらっと言ってんじゃねえぞコラァ!!」
私が怒ると瑞希は素早く立ち上がり逃げ出した。
私は思わず、近場にあった枝を手にして瑞希を追いかけた。
まぁスポーツ万能の瑞希に運動音痴な私が追いつけるわけないんだけど。
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