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右腕をほんの少し動かしただけなのに、思わず悲鳴をあげるほどの痛みを感じた。 「痛い痛いっ!!何コレ折れてんの!?いったぁ~。」 私が独りで悶えていると、襖が開いた。 「どうした!!……君!動いちゃいかん!!腕が折れてるんだぞ!!」 開いた襖の向こうには、慌てた顔のゴツい男の人が立っていた。 驚いたことに、その男性は袴を着ていて、頭には時代劇でみるような立派な丁髷が結ってあった。 ………何この人?危ない人……? 私は、あまりの異様さに痛みも忘れてポカーンと馬鹿みたいにその男性を見つめていた。 すると、どこからか騒ぎを聞きつけた人たちが部屋に集まってきた。 だが、集まってきた人々は皆、着物姿で丁髷頭の人や腰に刀をぶら下げている男性ばかりだった。
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