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「…は?」
いい反応である。
「どういうことですの?」
ハルナの問いに、僕は頷いて見せる。
「つまり、何にも分かんねーってこと。いまいち納得できんままだ。」
「あんた、きちんと説明しないと血ぃぬくわよ?」
メイがじれて、恐ろしいことをいう。シゲはため息をつくと、組んだ手をほどいて、テーブルの上で組み直した。
「何にもわかんねーの、名前以外は。出身地も趣味も、転校してきた理由も。名前だけ言って、お願いします、で」シゲはわざとらしく両手を広げる。「はいお終い。」
「へ~っ、迷ってとか、照れ隠しとかじゃないっぽいわね…」「何か、裏がありそうですね。」
メイとハルナが嬉しそうに額を寄せ合う。こ、これはやばい…!
「お、おい!」シゲが慌てて叫ぶ。「そっちの推理はしなくていんだよ!ちゃんと依頼、取ってきたんだよ!!」
「え、マジ!?」
メイが目を輝かせば、ハルナもいつも以上に笑みをこぼす。
「どんなご依頼ですの!?」
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