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才能ある若者たちがその才能を開花させると共に、テロ組織の制圧や要人保護など、重要な任務を行う組織。
世間に蔓延る悪を、その才能をもって制し、世の平和の為に日々暗躍する。
それが帝都青年憲兵隊である。
ここはその青年憲兵隊の士官室。
沢山の書類やファイルが所狭しと置かれ、多忙さが垣間見える部屋。
この部屋の主であり、現在2人の若者を前に、うなだれている彼こそが青年憲兵隊の創立者で総司令官のオノハラ大佐である。
軍の中でも優れた手腕に一目置かれ、数々の伝説を残し、畏敬の対象とされる彼は、こともあろうに目の前にしている2人の少年少女に手を焼いていた。
先程までの鋭い表情は崩れ、少し困ったような表情すら浮かべている。
「新しい任務ですか?」
少女漫画の登場人物のように、背中に薔薇を抱えた少年(もっとも、少女漫画では実際に抱えているわけではないが)――ニ階堂飛鳥は、オノハラに尋ねた。
サラサラとなびく緑の黒髪、澄んだ瞳、知的な眼鏡、彫刻のように美しい容姿。
飛鳥は見る者が思わず見とれてしまうような美少年である。
しかし、その実態は自己愛の強い同性愛者の変た――少し、普通ではない少年である。
敵・味方限らず、場所・時を構わず、タイプであればいつでも積極的・情熱的に迫りまくる。
そんなクセのある美少年、飛鳥はオノハラに熱い目線を送る。
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