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「先生そろそろ怒るぞー?」
目だけが笑っていない笑顔を前に、2人は姿勢を正して元気良く答える。
「はい!アジトをちょこっと破壊しました!」
「僕は少しばかり愛の囁きを……」
「スケールが違うだろうが!狂子はアジトの爆破!飛鳥は敵を誘惑!本ッ当に何やってるんだ!」
とうとう我慢しきれなくなり、オノハラが叫んだ。
「えー……、でもちゃんと証拠全部確保しましたよぅ。それに被害者もいなかったし」
狂子が口をとがらせて反論する。
「それはよくやったな、よくもまぁ見つけてこれたと感心したよ。でもな、アジトを爆破するのはないだろう?なぁ、先生言ってないよな?敵を捕まえるだけでいいって言ったよな?」
「いやぁ、あまりにも腹が立ったので」
反省の色もなく、にこやかに微笑む狂子を見て、オノハラは頭を抱えた。
「大丈夫ですか?先生」
飛鳥が心配そうにオノハラに声をかける。
「いやいや、お前もだぞ飛鳥。わざわざ何で敵を誘惑するんだ、何故狂子を止めない。そして何故狂子も飛鳥を止めない。おかげでな、奴らみんなビビっちまって、あれから何にも話さないんだぞ!!」
「飛鳥ちゃん、何したの……」
狂子が怪訝な顔をして飛鳥を見つめる。
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