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泣き出した私の頭をそっと抱き寄せる彼
「あぁぁ~、泣くな。そんで、聞け。お前なんか激しく誤解してる?」
誤解?どれが?なにが?
「だって!!女の人といたじゃん!!クリスマスも、初詣も、全部全部なし!なし!!なし!!私の事もなしなんでしょぉぉぉ」
更に泣く私の顔を覗き込む彼
「お前って、恐ろしくタイミングの悪い女だったんだな……。あれは同僚。買い物に付き合ってもらっただけ。クリスマスとか、その、なんだ………悪かったよ……。けどさ、そんなもんまで買ってると間に合わなかったんだよ」
そういいながら、私に差し出されたリングケース
中には彼の薄給では到底買えそうにないブルーダイヤのエンゲージリング
「お前の誕生日に間に合わせたかったんだよ。一応プロポーズなんだけど、俺でいい?」
恥ずかしそうに、心配そうに微笑う彼
ちゃんと覚えてくれてたんだね
私の誕生日……
それなのに
いっぱいいっぱい疑って………
ごめんなさい
それから、
ありがとう
「私もあなたがいい」
ちゃんと大事にしてくれる人だってわかったから……
もうため息はでない。
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