5/5
前へ
/10ページ
次へ
泣き出した私の頭をそっと抱き寄せる彼 「あぁぁ~、泣くな。そんで、聞け。お前なんか激しく誤解してる?」 誤解?どれが?なにが? 「だって!!女の人といたじゃん!!クリスマスも、初詣も、全部全部なし!なし!!なし!!私の事もなしなんでしょぉぉぉ」 更に泣く私の顔を覗き込む彼 「お前って、恐ろしくタイミングの悪い女だったんだな……。あれは同僚。買い物に付き合ってもらっただけ。クリスマスとか、その、なんだ………悪かったよ……。けどさ、そんなもんまで買ってると間に合わなかったんだよ」 そういいながら、私に差し出されたリングケース 中には彼の薄給では到底買えそうにないブルーダイヤのエンゲージリング 「お前の誕生日に間に合わせたかったんだよ。一応プロポーズなんだけど、俺でいい?」 恥ずかしそうに、心配そうに微笑う彼 ちゃんと覚えてくれてたんだね 私の誕生日…… それなのに いっぱいいっぱい疑って……… ごめんなさい それから、 ありがとう 「私もあなたがいい」 ちゃんと大事にしてくれる人だってわかったから…… もうため息はでない。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加