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「うんうん、まぁ間違ってはいませんよ?確かに僕は手伝うと言いましたし。だけど、だけどね、さすがに一人で運ぶっていうのは聞いてないといいますか…」
『つべこべ言ってないで早く運ぶ!』
「いつの間にか立場逆転してませんか?」
『あ、あれはまさか!?』
「うわーお手本のようなスルーされましたけど一応聞いてあげますよ…どうかしましたか?」
『あれを見て!野良犬よ!』
「いやいや、おもいっきり首輪してるじゃないですか」
『旅のお供にしようかしら』
「会話というのはキャッチボールをしないと成り立たないって知ってますか?」
「ていうかあの犬よく見たらロシアン・イズベニスチャ・ボロンカじゃないですか」
『ロシアのピロシキ?』
「ロシアン・イズベニスチャ・ボロンカ。ロシアの軍用犬でとても貴重な犬なんですよ?ちなみにピロシキとはなんの関係もありません」
『へぇ~でもなんでそんな貴重な犬がこんなところを歩いてるのかしら』
「確かに。これには何か深い訳が…」
『まぁいいわ。先を急ぎましょう』
「え、こんなにもおいしい展開が待ってます的な要素をまさかのノータッチですか!?」
『えぇ、おばあさんが待ってるから早く行きましょう!』
「いくら作者が今後の展開を何も思いつかなかったからってこんな終わり方でいいのですか?」
『時には妥協も必要よ』
「致し方ないですね」
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