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それから二日
アオアシラの防具が出来上がったと連絡を受けた二人は鍛冶屋へ足を運んだ。
「よう来たなぁ。 アオイは奥で着替えてきなさい」
「そうさせてもらうとしようか」
セロをジロッと見つめた後で奥へと入っていくアオイ。
「…覗かねぇよ…」
アオイが部屋から出てきたのは五分後。
しかし目の前に立っているアオイはいつものユクモノシリーズを身につけてはおらず、全身アシラ一色である。
膝下まである黄土色のグリーヴ(脚部分)は起伏の激しい山林での狩りを想定して作られており、
腰の部分は動きやすいように現世界でいうミニスカート風。
端にはふわふわの毛皮が取り付けられてなんとも可愛らしい。素材の風合いを引き立てる簡素ながら機能的な作り。
右腕は肘下、左腕は肘上まで毛皮の腕巻き、その上に甲冑が装備されている。
細部に至るまで丁寧な造りだ。
胴から胸にかけては軽量で頑丈な素材を使用しているため部分的にも需要が高い。
最後に頭。
頭からすっぽりと被って肩まで覆い、端を胸元で結ぶフードはアシラに似せたこれまた可愛らしい耳がついている。
青熊獣の素材を使った頭用装備はユクモを訪れるハンター達に広く愛用されているようだ。
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