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「な、なんだか太ももが露出していると違和感があるな。 …み、見つめるでない!」
まじまじと自分を見つめていたセロを顔を真っ赤にしながら一喝。
それでやっと我に帰ったセロも頬を軽く染めて、ずれてもいないサングラスをクイッと直す。
…なんだか見てると歯痒くなってくる光景だな。
「ぴったりみたいじゃな。 よかったよかった」
そんな二人は気にせず、槌を担いで一人で納得する老人。
「ほいでこれも出来上がっとるぞ」
壁にぶら下がっていた『それ』を外して、まだドギマギしているアオイに手渡す。
「こほんっ…。 あ、ありがとう…」
アオイの受け取った『それ』は、二つで一つの代物。 細身の剣と盾がセットとなっている武器。『片手剣』だ。
「いい出来だ。 これなら私の鉄刀にも劣らないだろう」
「新しい武器は片手剣か。 機動性重視のアオイらしいな」
「ふふふふ。 そうだろう」
いつものように自慢気に首を縦に振るが、可愛いアシラ装備のアオイだと変な感じのするセロであった。
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