第二章

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「大人のマナーとして、せめて出てから言って下さいよ」  思わずツッコミを入れるが、寛太には何処吹く風のようで、構わずスルーされた。 「あんま見えなかったけど、ちゃんとすれば中々の美人になると思うなぁ、俺は。弱々しい声もいいよね。俺あれ好きだ。あと腰。大事そうにキャリー抱えてたからあんま見えなかったけど」 「……どこから見てたんですか。っていうかむしろ、どこ見てんですか」 「まぁ、トイレのドアを少し開けて、そこから。どこ見てんのかと問われれば、優先順位からして顔、脚、腰かな。胸は男の頑張り次第でこれからどうとでも出来るんだし」 「そんな話はしてません! あんたみたいな男がいるから、男は全員そんなのだと思われるんですよ。分かってるんですかもう、勘弁してください!」
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