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時「…仁、なん……!」
──ギュッ
俺が疑問を口にする前に、奥から出て来た仁に抱き付かれた。
仁「時雨ちゃん…時雨ちゃん…。」
…!
最初は驚きで固まり、次は全力で恋しさを訴える仁に
どうしたらいいのか分からず、困惑する。
それでも、仁に応えてあげたくて手を後頭部に回し、頭を撫でた。
すると
──サラッ
仁「!」
仁は、ピクッと反応した後、気持ち良さそうにして
強請る様に、頬を首元に擦り寄せ、身を任せてくる。
暫く、仁の頭を撫でていたら
?「あーっ!仁、狡い!」
…!?
突然、聞こえたその声と共に、その場の気配が一気に増えた。
時「…和也?みんな?」
その疑問に、姿を現したのは
予想通り、和也と白雪達だった。
それでも、居ない筈の存在だけに驚きは隠せない。
けれど、同時に安堵感を覚えた。
風「むぅ…。」
水「そう剥れるなよ、風痲。ほら、緋炎も。」
緋「……。」
水稀の言葉通り、水稀の両隣に居る風痲と緋炎は剥れている。
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