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水「もう離れ離れじゃないだから、な?」
宥める様に、そう言う水稀に
「「…フンッ。」」
2人はそっぽを向くも、納得はした様子で
──シュッ
…!
2人は、俺の体内に戻っていく。
水稀は、2人の様子に苦笑を零し、体内に戻ってきて
水稀達の遣り取りに呆れた様子の雷斗や
眠いのか、ボーッとした無表情の刹那も体内に戻り
最後に、困った様に笑い、頭を下げる白雪が体内に戻ってきた。
時「…和也、おいで?」
思わず、笑みが零れていると、仁の他に正面から視線を感じて
視線を向ける和也に手を伸ばせば
和也は、恐る恐る四つん這いの体勢で近付いてきて
ちょこんと、俺の隣に座るのだが
その際、無意識なのか、キュッと俺の着る衣服の裾を握っている。
時「……。」
どうして、人間界<ココ>に居るのか
どうやって、人間界<ココ>に来たのか
聞きたい事が、幾つもあるけど
方法は違っても、恋しさを訴えてくる2人の姿が答えを呉れた気がした。
時「…空には会ったの?」
ふと、思った事を聞けば
和「…会った。」
仁「気持ち悪い位、ご機嫌でニコニコしてた。」
間を置かず、2人からそんな答えが返ってきた。
時「…そっか。」
ご機嫌で、ニコニコ…
その原因に、心当たりがあるだけに苦笑しか出て来ない。
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