決戦のための散会

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  それはさておき本題だ。 あまり悠長に世間話をしていいような雰囲気ではない。特にシーナが早くしろ的な雰囲気をこれでもかと垂れ流している。 リオたち魔導師の多数が部屋を退出したため、現在残っているのは黒斗、エレナ、伊集院、シーナ、真白の計五人。 圧迫感や暑苦しさは軽減されたものの、シーナの早く終わらせろ!的な雰囲気を一身に浴びる黒斗としては、先ほどよりこの場にいたくない。自分の家なのに。 「で、連絡事項ってのは?一組織のトップであるあんたが直接連絡してくるってことは、相当重要な案件なんだろ?手短に頼むよ」 『手短に…ですか。では単刀直入に申し上げますと、真白という少女を貴方の家に居候させてください。次いで、エレナに確認したいことがあるので、彼女を一度召集します』 「……マジか」 つまり、現在居候中であるエレナは一度聖女騎士団に戻り、代わりに真白が居候します、ということらしかった。 「ちょっと待ってくれ。真白を…俺の家に?なんで?」 まぁ、至極当然と云えば当然な質問だろう。  
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