決戦のための散会

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  リオたちの言ってることが正しければ、この世界に残っている魔導書籍はあと一つ。 そして、黒斗はその魔導書籍の名前を聞き、在り処を知っている。 「伊集院先輩、『永久の書』ってたしか……」 「あぁ、あの骨董品店にあったものだな。まさかそれほど貴重なものだとは…」 一週間ほど前にとある骨董品店で『永久の書』という古い本があったはずだ。 その時はぼったくり価格の本だとしか思わなかったが、話を聞いてみると破格の値段なのが理解できる。 「あァ?黒の本質は『永久の書』の在り処を知ッてんのか?」 「あ…うん、前に骨董品店で売ってたんだ」 リオからの質問に苦笑しながら返答する。 “神の力の一端”が記されている本。それが数万円で買えるならば安い買い物だ。 だが大神黒斗は一介の高校生でしかないわけで、その高校生にとって一冊の本に数万円を出すのはなかなか憚れる。 憚れるのだが――、 「じゃあ『永久の書』は黒の本質に任せるぜェ。俺は…『新世界への道標』とやらがどんな計画かを調べる。おいフレイド、たしかお前、上層部に知り合いがいたはずだよなァ?」 神魔導師のリオは一切考えてくれることなく話を進めてしまう。  
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