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5分ほど経って、少しだけ雨に濡れた高橋さんが到着した。
「遅れてすいません」
笑顔で言う高橋さんを、皆も笑顔で迎えた。必然的に私の隣に座る。そして、まず私に話しかけてきた。
「歩いたら結構時間かかっちゃった。でも、あんまり濡れてないよね?」
高橋さんの髪や上着の肩を確認する。
「はい。そんなに濡れてるようには見えないです」
高橋さんが真っ先に私に話しかけたのを、湯井さんはどう思っただろう。顔を見ることができなかった。
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