4人が本棚に入れています
本棚に追加
「そろそろお開きにしましょうか」
時刻は0時に近づき、メンバーの酔いも落ち着いてきていた。
「高橋くん、帰りも歩くの?」
皆が帰り支度を始める中、仲山さんがそう言った。メンバーの中でお母さん的存在のパートさんが、にやにやしながら湯井さんの肩をつつく。
「歩きますよ。もう雨降ってないですし」
いい気分の高橋さんがさも平気そうに答えた。
「でも、酔っぱらいがこんな時間に出たら危ないよー」
冗談半分のノリで仲山さんが会話を続ける。迷っていた湯井さんは、意を決した。
「あ…、よかったら、私送りますよ」
高橋さんが、ぱっちりした目を湯井さんに向けた。
最初のコメントを投稿しよう!