第01話 弘隆、脱藩!

6/10
前へ
/80ページ
次へ
弘隆が投げた刀は 最後の一人の背中を 突き刺した。 「あっ…!?」 最後の一人が死んだ。 弘隆はお静に近寄る。 『お静…』 弘隆はお静を抱き寄せる。 「ごめんなさい…弘隆」 『何も言うなぁ』 空から雨が降る。 「あたしが…あの人たちに  捕まっていなければ…」 『お静…何も言う!!』 「弘隆…あたし…  あなたの事が…好き…」 お静は生きを引き取った。 弘隆は泣き叫ぶ。 『お静~!!』 その後、弘隆は お静の亡きがらを おんぶして歩く。 弘隆たちの前から 慎介が来た。 「弘隆…!?お静は?」 弘隆は無言のままに歩く。 -数日後- 脱げ殻様な弘隆は お静が死んだ古寺に居た。 そこに慎介が来た。 「弘隆…お前が  中村殿のご子息を  切った件は  お静をイジメっていた事が  分かって…  お前には何も  罰がない事になったぞ」 『そうか…』 慎介は弘隆の着物の襟を 掴んで怒り。 「いい加減しろ!!弘隆!!」 『慎介…なにをする?』 「なぜ!!前を向かない!!  お静が死んだ事が  悲しいのは分かるが!!  今のおぬしを見た…  お静はどう思うか!!」
/80ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加