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弘隆が投げた刀は
最後の一人の背中を
突き刺した。
「あっ…!?」
最後の一人が死んだ。
弘隆はお静に近寄る。
『お静…』
弘隆はお静を抱き寄せる。
「ごめんなさい…弘隆」
『何も言うなぁ』
空から雨が降る。
「あたしが…あの人たちに
捕まっていなければ…」
『お静…何も言う!!』
「弘隆…あたし…
あなたの事が…好き…」
お静は生きを引き取った。
弘隆は泣き叫ぶ。
『お静~!!』
その後、弘隆は
お静の亡きがらを
おんぶして歩く。
弘隆たちの前から
慎介が来た。
「弘隆…!?お静は?」
弘隆は無言のままに歩く。
-数日後-
脱げ殻様な弘隆は
お静が死んだ古寺に居た。
そこに慎介が来た。
「弘隆…お前が
中村殿のご子息を
切った件は
お静をイジメっていた事が
分かって…
お前には何も
罰がない事になったぞ」
『そうか…』
慎介は弘隆の着物の襟を
掴んで怒り。
「いい加減しろ!!弘隆!!」
『慎介…なにをする?』
「なぜ!!前を向かない!!
お静が死んだ事が
悲しいのは分かるが!!
今のおぬしを見た…
お静はどう思うか!!」
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