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「弘隆…わしと一緒に日本を
変えてみないか?」
『脱藩って事ですか…!?』
「そうじゃ」
『脱藩は…家族までが
罰を受ける…重罪』
「無理には言わん」
弘隆は悩む。
「脱藩して…わしと一緒に
日本を変えてと思うなら
今宵の丑三つ時に
この古寺に行くじゃ」
龍馬はその場を
去って行った。
-その日の夕方-
弘隆は自分の部屋で
悩んでいた。
『どうしたら…』
その時、凛が弘隆の
部屋の前に来た。
「弘隆、少しいい?」
『はい』
凛は弘隆の部屋に入る。
「弘隆…家に帰ってから
なにか悩んで
いる様だけど…」
弘隆はごまかす。
『何でもないですよ、姉上』
「本当に?」
『はい…』
「もしかして、
弘隆…藩を脱藩する事を
考えているじゃない?」
弘隆は驚く。
『えっ…!?』
「やっぱり」
凛は弘隆に近寄る。
「脱藩したらどうなるか
分かっているでしょう?」
『はい』
「なぜ、脱藩したの?」
『今は上手く言えませんが…
オレを信じてください』
凛は微笑み。
「弘隆、あなたは
幼い時から曲がった事が
嫌いでしたねぇ」
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