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そんな凛に微笑んだ修だったが急に顔を曇らせたのだ
何故ならば、遠い柱の陰からこちらをチラチラ見て居る男の姿があったからであった
「修ちゃんどうかしたの?」
修の様子に気付いた凛は心配そうに問いかけた
「あ。ごめん。何でもないよ!行こう!」
そう言って修は凛の荷物を持ち歩き始め、凛は後に続いた
修は無言でスタスタと歩き、凛はその修に付いて行くのに必死になって居た
「凛ちゃん久しぶりぃ~」
背後から聞こえた聞き覚えのある声に凛は反応し、ピタリと立ち止まった
「修ちゃん待って?」
修は気付かれたかぁと思いながら立ち止まり凛の方へ振り返った
途端に修の目に入り込んで来たのは寒気を襲うようなオーラを持った英治であった
「姫ちゃん行こう!」
そう言って凛の元へ戻って来た修、到着して直ぐにこれじゃ先が思いやられるなと感じて居た
「今、凛のこと呼び止めた人が居たから…」
「そうなんだ?けど、車に乗り込むまでは僕の言うことを聞いて欲しい。」
まだ、呼び止めた主を姫ちゃんがわかって居ないのが救いだ
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