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更に3日経った。
低下したのは視力だけではなかった、聴覚、嗅覚にまで異常が出てきた。
同じ部屋でも、大声で叫んでもらわないと話が聞こえないし、アンモニアの臭いすら鼻を密着させても捉えられなくなった。
ここまで来ると、詳しい病名を探している余裕は無い。
私は、慌てて病院に向かった。
「脳をスキャンした画像です。くれぐれも、落ち着いて説明を聞くように……」
着いてすぐにCTスキャンで検査したが、そこまでするほどの病気なようだ。
医者の口ぶりからして、よっぽど重病なんだろう……。
私は、医者の話を聞く覚悟をした。
「あなたの脳は、新種の寄生虫によって食い荒らされています。あなたの余命は、残り3日程度……手の施しようは無いでしょう……」
私は、耳を疑った。
とは言っても、耳は役に立たないため、正確には補聴器だが……。
新種の寄生虫……。
なぜ私が……?
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