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左右には見たことのある顔――奨学生試験で会った生徒――がいる。
左に座るいかにも好青年といった容姿の少年も、右のどこか小動物を思わせる少年も困惑したように辺りを見回していた。
自分達より少し低い位置にいる生徒達からの視線が痛すぎる。
「どうなってるんでしょうかー」
小動物のような少年が不安そうに呟いた。
「ほんとよ。
でも……2人とも奨学生なのは確かよね??」
「ええ。奨学生です。
全く別の扱いみたいですね。
あ、僕、葉月颯太です。」
好青年風の少年はコソコソと答えた。
「あ、私は雨宮美鈴よ。
いろいろ大変そうだから……協力しましょうね。」
「そう……ですねー。
僕は朝川輝って言います。」
お互いに自己紹介しているうちに定時になったようだった。
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