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「お兄ちゃんと違ってわたしは頭良いからねー
…母さん、寝てる??」
「うん
発作もおさまったよ
家出る前に顔見せろよ」
「うん…」
美鈴は表情を硬くした。
母は昔から心臓が弱く、喘息も持っている。
3年前ほどからはほとんど寝たきりになってしまった。
淳はぽんっと美鈴の頭を慰めるようにたたいた。
「そんな顔すんなって…
大丈夫だから
じゃー俺は屋根を直してくるとするかな
早くしないと遅れるぞ!!」
兄のやさしさに美鈴も笑顔をこぼした。
「うんっ」
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