気付いてたのかもしれない

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「…でもまさか今になって別れるとは思わんかったわ」 酔いが回ってきたのだろう、さっきまで自分から触れようとしなかった破局の話を井上が切り出してきた 前から色々と話を聞いてもらっていたとはいえ、今改に話を掘り下げられるとなんだか複雑な気持ちになる 「それは別れた本人が1番思ってますからご安心を」 「むしろよかったんちゃう?マリッジブルーなんかで別れてまうような女はこっちから願い下げじゃぁぼけ!!っていったれやよかったんや」 相変わらず無茶なこと言う西野 「西野ならともかく僕にはそんなこと言えません」 「はは、せやな(笑)」 西野に笑われ悔しさ半分悲しさ半分… この気持ちをまぎらわすためにお酒を一杯口にする 「そっか…石田が1番早く結婚する思うてたんやけどなー」 と、ぽつりいのーえさんがそんなことを呟く 「なんですか?いのーえさんは僕にそない早く結婚してもらいたかったんですか?」 「え…?」 そう口にすれば一瞬井上の表情が曇った え? なんやのその反応? 「…そりゃ結婚してもらいたいに決まってるやん…なぁ井上」 「え?あー…まぁ」 何も言えないでいるいのーえに西野が口を挟む 「どうする?いっそのこと石田はほっといて、俺ら付き合ってみる?」 「!?な///」 わざと耳元で囁いて井上の反応を楽しむ西野 井上さんはというと顔も耳も真っ赤にさせて何も言えずに口をぱくぱくさせている 「西野…いのーえをからかうのはそこまでにしぃや」 「ハハ冗談や冗談!そないに怒らんでもええやん」 「怒ってへんわ、いのーえもいのーえや!なんか言い返したれや」 「え!?なんで俺が怒られなあかんの!?」 意味わからんわとでも言いたげに身を乗り出す井上 .
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