気付いてたのかもしれない

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「いのーえは無防備過ぎなんや!少しは危機感を持てや!!」 「はぁ!?危機感?なんで西野に危険を感じなあかんねん」 あーこれだから鈍感なやつは困る 「…もうええわ」 「おい!?なんやその人を哀れむような目は!」 ホンマいのーえさんは無防備過ぎるんやから ほら、そんな今も西野から食べかけの唐揚げ横取りされて、飲み物も取られて… これらを世間一般に間接キス言うんですよいのーえさん まぁいのーえさんは気付かないんでしょうけど 「おま!?俺の唐揚げ食うなや!!」 「え?…あーもう食べへん思うて」 「取っとったんや!!」 頬を膨らませ怒っている井上に、西野は自分の唐揚げを一つつまみ上げる 「ならホラ、俺のやるよ」 「えっ…いいんか?」 くれるとわかった途端に顔がパァッと明るくなる 騙されるな井上!!その唐揚げ西野の食いかけやぞ! 「ええ言うとるやろ…はいあーん♪」 井上の口元まで唐揚げを持っていく西野 「!?ええよ自分で食うから///」 「ほら早よせい、落ちるぞ」 「…ン///……あー…ん//」 ―パクッ 口をモグモグさせる井上を見つめる西野 次の瞬間西野が視線を自分に移し、どや顔をする 明らかに僕に見せつけるような行動をとる西野 !?おい、確信犯やろお前 「旨いか?」 「…おん///」 照れながら俯き加減に応える井上にこっちまで幸せな気持ちになるような錯覚を覚える 「!?…ホンマ井上はかわええな~♪」 「な!?///」 井上を引き寄せ頭を優しく撫でる西野に井上はぽんっと音が出るんやないかってくらい頬を赤く染める 西野も僕と同じことを思っていたに違いない ―イラッ 「…西野…ホンマええかげんにせぇよ」 「…はいはい、おぉ怖っ」 西野が井上から手を離す だが井上は今だに頬を赤く染めている ―イライラ なんやのその顔… 普段見せることのない井上の素直な反応に若干の怒りを感じた .
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