序章 START STORY

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何故、このような事になっているのか? それは、三時間前に溯(さかのぼ)る…。 『彼』はいつもどうりに 「食事」を終わらせ帰ろうとしたところ先ほどの生活苦に陥ってそうな男に遭遇(そうぐう) し、そのまま延々と追い駆けられ、今に至るのだ。 クソが!と『彼』は毒づき 「いったい俺が何したってんだ !!ただ、『食事』をしただけだろうが!?」 そう、半ば(なかば)叫びのような声で彼は訴えた。 それを聞いた男は悲しそうな声で。 「いや、そうなんだけどね…。 その『食事』が問題なのよ…。」 それを聞いた『彼』は 「何だと!?」 激昂し、全力で後ろの男の拘束を解こうとする、するとその体から黒いオーラの様な物が『彼』の体から噴き出した しかしその普通ならば驚愕するべき現象を目撃してもなお男は、飄々とした態度を崩さずましてやそれを受け流すように 「やれやれ…。」と息をはき。 「だってさ……、君のその 『食事』ってさ…… 『人間の生き血』じゃないの…。『ヴァンパイア』のお坊ちゃん…」 と男は、悲しそうな顔で言った。
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