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スコープの先では涙を流しながら微笑んだ彼女はもう居ない。
俺の仕事ももう終わった。
いや、まだ終わっていない。
最期の仕事が残っている。
カバンからハンドガンを取り出して、コッキングをした。
依頼主は俺、砂川夏紀。
殺す相手はもちろん。
ビルの端に立ち、下を見る。
幸い誰も居ない。
頭に銃を付きつけ、引き金を引いた。
パァンという音と共に落ち逝く身体。
彼女を殺す時より、引き金は重く無かった…………。
俺は二度と彼女に逢えないだろう。
所詮人殺し、地獄逝きは決定だ。
しかし梨華には悪い事をしたな……。彼氏が殺し屋だなんて……。
そんな事をしてるとばれたら、怒ってくれるだろうか……。
ほっぺたを膨らまして…………。
すまない……、梨華…………。。。。
ありがとう…………。
次の日の新聞の一面はやはり彼らだった。
その内容は――――
スコープの先に
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