プロローグ。

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しかし何故、この様なことが起きたのか。 それだけは、誰にも解らないことだった。 事実を知っていたのは、騒ぎを起こした当事者本人だけ。 本人曰く、学校の薬品庫にあったカリウムを、試薬瓶ごとプールに投げ入れたとのことだった。 ちなみに動機は、『カリウムを水に入れたら、どんな風になるかを見たかったから』。 春宮律は、そのことを楽しそうに言ってのけたらしい。愉快犯だった。 挙げ句の果てに、『別にプールは壊れなかったし、誰も怪我してないんだから良いじゃん』…とも言ったそうな。 これには、彼の話を聞いていた担任も、頭を抱えずにはいられなかった。
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