プロローグ。

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実際、学校のプールは"破損は"していなかった。傷一つ無い。 しかし、およそ52500立方メートルはあった筈のプールの水が、半分以上"消えていた"。 ついでに言えば、オフシーズンだったが故に貯まりまくっていた藻とヘドロが、爆発によって大量に周囲に散乱したのだから、被害は甚大だった。 騒ぎが起きた当時、当事者の春宮律本人も、散乱したヘドロに塗れていた。 だが、その表情は楽しげで、最早マッドサイエンティスト然としていたのだから、彼は常識を逸脱した存在と考えても良いかもしれない。
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