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そうして楽しいお昼タイムも終え、再びあたしたちは歩き始めた。
何度か海斗のセクハラにあいながらも、何だかんだで楽しかったと思う。
「ふはぁー!よく回ったね!」
「ああ、可愛かったな!」
いっぱい写真も撮ったし、満足♪
今はあたしの家の前。
夕陽は沈み辺りは静寂に包まれていた。
「海斗くん……今日はありがとう」
「ん?いいや、俺も楽しかった!」
笑顔であたしの頬を撫でる海斗に、少しばかり心臓が跳ねる。
「や……色々奢ってもらったしさ?
何かお礼をした方が…」
そう。海斗は俺が払うと言って聞かなかった。
何だか悪い気がするなぁ…
「お礼?んなもん、これで十分だよ」
「え………ンんっ!?」
いきなり口付けられ、あたしは目を見開いた。
「んっ……むぅ……ふ…ん」
すかさず舌をねじ込んでくる。
は……激しい!!
やばい、頭がくらくらしてきた…
「ん……ぷはっ」
銀色の糸があたしと海斗を繋ぐ。
「はぁ………美月…」
求めるような声にゾクッとするも、次のことは考えられなかった。
「…………ん!」
また!!?
かと思いきや、唇は下へ動いていき、首筋で止まる。
チクッとする痛みが走り、海斗は離れた。
「海斗くん……」
「……美月。また明日な!」
そう言うと、海斗はにこっと笑って走って行った。
「…………最後、何だったんだろう?」
家に帰って、お母さんに「キャア!!美月、キスマークついてるわよぉ!」と騒がれたのは言うまでもない。
End
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