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「お疲れ様です」
俺はやっと普通に署に入れた。
「おお!!
滝川、もう大丈夫か!?」
「課長、ご心配かけてすみませんでした」
「戻ってすぐに何だが…本部から連絡があって水木 薫さんが拉致された場所がわかったそうだ。
行くか?」
薫が!?
「何処ですか!?」
「自宅最寄り駅、改札を出てすぐにロータリーで黒いワゴン車に乗せられたそうだ。
目撃者も数人見つかったそうだ」
「人目もはばからず駅のロータリーか。
滝川、行くぞ」
「伊達さん。
伊達さんはスーパーの防犯カメラをお願いします。
現場には俺1人で行ってきます」
「滝川…でもお前…」
「お願いします。
1人で行かせてください」
俺を想いながら薫が歩いた道を、今度は俺がお前を想いながら歩く…。
「わかった。
何かあったら連絡しろ」
「はい」
「それと滝川、拳銃の携帯命令が出た」
俺は振り向き課長を見た。
「拳銃ですか!?」
「山下が生きていたんだろ?
組から拳銃も持ち出した可能性がある。
拳銃を受け取って行け」
事件の警戒レベルが上がったってことか…。
「わかりました」
俺は地下で拳銃を受け取った。
「じゃあ、行ってきます」
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