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「尚輝、ちゃんと話せよ。
また何かが起きるのか?
危険なことに首突っ込んでんだろ!?」
「捜査情報は話せない。
でも…守るから…。
俺が食い止めるから」
「何カッコつけてんだよ!!
刑事になってもダチはダチだろ!?
これは俺達が原因の事件だろ!?
ちゃんと話せよ!!
1人で抱えんなよ!!」
「源…」
やべぇ…泣きそうだ。
「俺も祐希奈と腹の中の子供を巻き込みたくない。
お前と同じなんだよ。
守りたいものがあるから決着をつけなきゃいけないんだろ!?」
「源…片足じゃあ済まないかもしれないぞ?
子供の顔を見れなくなるかもしれないんだぞ!?
俺達警察に任せろ…」
ごめんな…源。
「じゃあ…捜査に戻るから…」
「おいっ!! 尚輝!!」
プーッ、プーッ、プーッ。
俺は電話を切り、電源を落とした。
ダチだからこそ、これから父親になろうって親友を巻き込みたくないんだろ?
わかってくれよ…源。
俺は目撃者だと名乗り出た女性の会社に向かった。
そして仕事が終わるまで待つ。
「お待たせしました。
すみません」
「いえ、こちらこそ職場にまですみません。
昨夜のことを聞かせてもらえますか?」
「はい」
彼女に薫の写真を見せると間違いないと証言した。
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