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嫌がる薫を車に引きずり込んだのは山下。
顔を隠すことなく堂々と連れ去ったらしい。
運転席には誰かもう1人乗っていたという証言が多い。
でも斉藤は免許は無いはず。
まだ他に共犯者がいるのか!?
思い当たる人物が居ない。
フェイク…まだ誰かいるのか?
死んだはずの生存者が…。
それに山下の行動が気になる。
生きていることがわかれば殺される可能性が高い。
しかも残酷な方法で…。
それなのになぜ顔を隠さない!?
見つからない強い自信があるとしか思えない。
その自信はどこからくる?
斉藤もそうだ。
逆探を気にせず電話をかけている。
余程安全な場所に居るってことか…。
そういえば…GPSは東京湾を指していた。
そんなことはあり得るのか?
あっ!!
時計を見て慌てて携帯の電源を入れた。
3時間も電源を切っていた。
するとすぐに電話がなる。
伊達さんだ。
「お疲れ様です、滝川です」
「お前今どこに居る!?
無事なのか!?」
ああ…そうか。
俺も狙われている1人だった。
「大丈夫です。
携帯の充電が切れていて」
まさか切っていたとは言えない。
「連絡はちゃんとしろ!!
お前に何かあったかと思うだろうがっ!!」
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