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四月に入るまで間がないある日、俺はいつも通り眠いのに耐え、気合いで起きる。
「ふぁ…ちくしょう、クソねみぃ………」
俺はだるそうに起き上がり、何気無く歩く。…気のせいか、服がでかいような。さすがに寝ている間に痩せたってのはおかしいし、ま、気のせいか。
俺は階段を降りる。…あ、俺の家、二階建てだから。
「梓紗ー、エリアー…俺も今起きたぞー」
「アスラ!大変よ!大事件!」
エリアの声だ。おいおい、いきなり大事件か。忙しないな。…意味違う気がするな。
エリアの声が近付き、俺の目の前に立った。
「…誰?」
「いや、アスラなんだが?」
「嘘!私が騙されるわけ無いでしょ!というか、アスラは男なんだから、騙されてる方が可笑しいわ!」
「なーに言ってんだ?誰がどう見ても俺は男だろ?」
つか、見えない方がどうかしてるだろ。
「何言ってんの?誰がどう見ても女の子よ?」
………は?
俺は大慌てで鏡の前に立つ。鏡に写った自分を見て驚愕する。
そこに映ったのは、赤髪ロングで、肌の白い少女だった。
「な…な、な……何じゃこりゃぁぁぁぁ!?」
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