いち ‐新誕!佐倉明日奈!‐

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俺と梓紗、エリアは複雑な気持ちで食卓を囲んでいた。 俺は気まずそうにちりめんじゃこをまぶしたご飯を頬張る。 エリアは、遂に目を閉じて食事を始める。現実から目を逸らしてるよ………。 で、梓紗はといえば―――。 「おねえちゃん!このごはん、おいしいよ!」 まさかの、心身ともに幼児化していて、さっきからコーンクリームコロッケとご飯をモグモグ食べている。 「……だけど、ほんとどうしてこうなったんだろうかな」 「さぁ?女の子になってアブナイことしたかったんじゃないの?」 「バカ言うな!平和至上主義者が自ら望んで暴れるわけ無いでしょうに!」 「それもそうねぇ………」 エリアはお茶をすすり、上を向く。俺は食べ終わった食器を片付けるべく、立ち上がる。 ピンポーン その時、インターホンが鳴る。 「…エリア、出てくれ」 「はいはい……」 エリアは溜め息混じりに立ち上がり、玄関へ向かう。 梓紗は相変わらず美味しそうにしている。何だか動きが可愛らしくて和めてきた。 「…一体なんだろうな。いきなりこんな姿になっちまって、しかも元に戻るためのヒントは一切無し。…それはまだ進展がないから仕方無いのか?」 俺は、外を見てそう呟いた。
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