いち ‐新誕!佐倉明日奈!‐

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「アスラ、いんの方のかげってどう書くんだっけ?」 「いん?陰のことか?なんかよくわからんあれ書いて、今を書いて、下に伝の右突っ込んどきゃ完成だ」 「ほいっと。やっぱお前、それなりに漢字得意なんだな」 俺は「The students carried out the experiments」という英文とにらめっこしながら、フェンの質問に答える。 「…あーだめだ。carriedって運んだだろ?何運び出したんだ?」 「あ、その問題の答えは『生徒達は受験を行った』だから」 …フェンが役に立った。というと、普段役立たずと勘違いされそうだから、言わない。 因みに、梓紗はNHKの教育番組を見ている。あの番組、たまにマジでためになる話するから恐い。 「そういやアスラ、気になることが二つあるんだが」 「ん?なんだ?」 「まず、その姿だと学校は無理じゃないか?俺は前例…に近いのがあったから順応できたが、他の奴等がそう簡単に順応するわけ無いだろう?」 「…まぁ、そうだな。対処しないとな………で、二つ目は?」 「うん、お前って悲しくなるくらい貧にゅ―――」 ドゴッ 俺はフェンが座っていた椅子を蹴飛ばした。 「お前、胸ばっか見てたろ!最低だなこの変態!」
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