プロローグ

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ちょうど今と真反対の性格です。今でもカレルはああみえて、本当はとても優しいんです。“あの日”も、私のインテリジェントデバイスのために、わざわざカラド鉱山に素材を取りに行っていました。 常時他人を突き放した態度をとる一方で、頼まれ事は必ずといっていいほど引き受けたり、困った人を助けてあげたりもする人でもあるんです。 “あの日”、カレルは鉱物をリュックに背負い、カラドの空港のホテルで一泊していました。私は、時空監理局職員の駆け出しとして、父や母、それにフェイトちゃん(戸籍上は叔母ですが、どちらかというと歳の離れた姉です)に負けないような職員を目指して修行していました。 そこでより高度なデバイスを持つことが必要になったのですが、突如として新デバイスの制作を、カレルがやると言い出しました。 「急に‥‥どうしたの?」 といいたいが為に、彼に電話しました。というのも、普段カレルは家族と一歩距離を置いて、ミッドチルダのマンションに引き込もっていたからです。
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