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あれ?
なんか忘れてることないっけ?
あっ
俺ギター聴きに来たんだった。
「忘れてたけどさ、ギター聴かせてよ」
すると奏もいかにも忘れてたという顔をして
「そうだったね。やっぱ恥ずかしいなぁ」
「早く早くー!」
「うん…じゃあいくよ」
奏は顔を赤らめながらギターを手にした。
「ん?」
俺は1つ疑問に思ったことを口にした。
「えーと、ピックは?使うんじゃないの?普通」
奏はピックを持っていない。
どうやって弾くのだろう。
俺の素朴な疑問に奏は自分のギターを見ながら
「ギター奏法には指で弾くフィンガーピッキングってのがあるんだ。これはアコギだからアルペジオがピッタリなんだ」
「へえ…ん?アコギ?アルペジオ?」
「アコギってのはアコースティックギターの略だよ。別名フォークギター。
こっちのほうが馴染みがあるかな?
アルペジオっていうのは一音ずつ弦を弾いて音を出す奏法のことだよ!
ギターの音を深く味わえるんだっ」
「へえ…」
奏の意外な知識量に圧倒されたがなんとなくは理解できた。
「じゃあ、弾くよ」
そういうと奏はフィンガーピッキングで弾き始めた。
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